日本の価値観と外国の価値観

世界的に宝石の価値はカラットを一番重視していますが、日本市場においては少しずつ価値が変わってきています。

大きさから質へ

日本の価値観と外国の価値観1

同じものが二つとない宝石は、例え同じ種類の石でも見る人の価値観や好みにより良くも見えたり悪くも見えたりします。

今日まで宝石業界で価格や価値を決定する上で最重要視されてきたのはやはり「大きさ」でした。カラット数が大きくなるに比例し、稀少価値が高まり、値段も高くなるのが常なのです。

この考えは現在でも産出国、あるいは取引国のビジネスの根底であることに間違いはありません。

ですが、そんな中でも日本市場においては特に、大きさもさることながら、より「美しさ」を追求して価値、価格が決定されるようになってきたのです。

日本の価値観と外国の価値観2

産地では全く価値のないものとして捨て去っているようなクズ宝石でも、日本市場に出回れば数万の値段が付くという話も耳に入ります。

例えば、最高級宝石の一つであるサファイヤの現代マーケットの傾向は、次項で詳しくお話しする加熱処理が施された上で販売されるものが一般的になっています。

この処理を施すことにより、処理前は淡い色の石でもコーンフラワーブルーと呼ばれる、矢車草の鮮やかで深い青に近い色に変色させることができます。

この処理が施されたサファイヤはニセモノに該当しないため、「本物のサファイヤ」として大変よい値段で取引されているのですが、より天然に近い状態での美しさを追求し始めた日本市場では、例え価値の低いとされる淡い色のサファイヤであっても、加熱処理が施されていない、完全なる天然石の方により高い価値が見出されているのです。

現在のところ、同じ大きさのサファイヤでも加熱処理を施したものか、あるいは非加熱のものかで市場価格が20パーセント前後違ってくるそうです。

このように、食品、生活物資、工業生産物など、あらゆる分野に至るまでより高い「質」を追求し始めた日本マーケットならではの独特な宝石の価値の見出し方もあるのです。

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